たまには LOVE山口県 2/3
昨日の続きです。
この章は「言葉」となります。
方言です。
ボクシングならスパーリング、バイクならサーキット走行、バンドならライブ、
そして田舎の話なら方言!
盛り上がります!
基本データ
山口県と一言で言っても広いです。下関、萩、岩国、この3市は県の端に位置しますがどこの市も少しづつ方言が違います。
山口弁と言えば全部そうなんですが、山口市の話し言葉を総称して山口弁と言うそうです。それは県庁所在があるのと毛利家と大内家の旧家があるので中心的な象徴が山口市なのかも知れません。
この章では地元下関の話し言葉を中心に書いていくのとちょっと面白い山口弁をオマケで書きたいと思いますが、山口市にも住んでいたのでごっちゃになる場合もあるかと思います。
基本言語
語尾に「ちゃ」を付けるのが基本です。
「ねえ」と呼びかけの言葉→「ねえっちゃ」となるのが基本です。
「、、、と言いました」の完結は→「、、、って言ったっちゃ」が基本です。
「ちゃ」で思い出すのが漫画うる星やつらのラムちゃんですが、ラムちゃんの基本は「だっちゃ」です。これは仙台方面の方言のようです。
山口県は語尾に「だ」は付きません。
方言
とても→ぶち
今日はとても暑い日だね→今日はぶち暑い日っちゃ
失礼します→ご無礼します(敬語や丁寧語では使いません)
あ!それは僕が間違ってました、失礼しました→あ!それ!僕がまちごう(間違い)とった、ご無礼しました
触る→いらう
触ってみれば分かるよ→いろうてみりゃわかろーが
届かない→たわん(距離が関係しているときに使用)
背中かゆい、、、手が届かない→背中かゆ、、、手がたわん
きつい→せんない(色々な意味のキツイで使用)
今日は仕事がキツかった→今日の仕事、せんなかったっちゃ
悲しいねえ→せんないのー
うるさい→しろしー
お前ら!うるさいぞ!→自分ら、しろしーっちゃ
ふてくされる→はぶてる
そんなにふてくさらなくても良いじゃない→そんなはぶてんでええじゃろ
まだまだありますが、有名なところで行くとクラゲのことをイラと呼んだり散髪(髪を切る)ことを「髪をつんでおいで」と言ったり、整理整頓(元に戻す)ことを「なおす」と一括して表現したりします。
東京に来て初めて知りましたが「わや」と言う表現は山口弁かと思っていたら北海道の友人の地元地域でも使うらしいので驚きました。静岡北東部でも山口弁と似た言葉があるのも東京に来て初めて知りました。
「そ」と「ほ」
山口弁にとって「そ」と「ほ」は欠かせないワードです。
基本的には「そ」は女言葉、「ほ」は男言葉のイメージです。
「そ」には尋ねるようなニュアンスがあり「ほ」は言い切りのニュアンスです。
「私が置いたジュースがない」
「そ」の場合「私の置いたジュースがないそっちゃ、知らん?」
「ほ」の場合「私の置いたジュースがないほっちゃ、どこいったかしっちょーやろ」
となります。
異性への告白の場合が分かりやすいです。
「私はあなたが好きです。付き合ってくれませんか」
「そ」の場合、「うち、あんたのことが好きなそ、、、、付きおうてーや」
「ほ」の場合、「うち、あんたのことが好きなほっちゃ、付き合おーや」
と使い分けます。
ここまでくれば上級者。
えらい
欠かせない山口弁です。
山口弁は「疲れ」や「大騒ぎ」の意味を「えらい」と表現します。そこで他府県の方が疑問に思うのが「とても偉い人が疲れた」はなんて言うの?です。実際にそんな会話があるとは思えませんが、無理やりこじつけると「ぶちえらい人がえらい」となりますが、そんな意味の会話が日本のどこで存在するのかの方が疑問です。
あり得そうな会話で言えば、 「あなたは偉い人なんだからそんなにキツイことをしたら周りが大変なことになります」は、
「あんたねえ、えらいんやからそんなえらいことしたら周りがえらいことになるっちゃ、やめり」となるでしょう。
そんな会話も稀ですが実際の会話に落とし込むと、
おばちゃん「今日は頑張ったね、疲れたでしょー」
子ども「うん!疲れたけど、頑張った!」
これを山口弁日常会話に変換すると
おばちゃん「今日はえらかったじゃろー、頑張ったんかね?」
子ども「うん!えらかった!じゃけど、頑張ったけえ」
となります。
方言は文法ではなくて暮らしなのです。
のんた
これは山口市を中心にだいぶ年寄りが使っていました。今は分かりませんが当時(25年前)の萩出身の同級生は電話などで「のんた」と使っていましたし、それよりさらに10年前、自分のばあちゃんの家(山口市)でもほんの少しですが使っていました。
「のんた」はオールマイティな方言だったようです。
親しみを込めて、
「あなた、最近は寒くなっってきましたね」→「あんた、ぶち寒うなってきよったよ」→「ぶち寒うなってきちょー、のんた」/のんたは貴方の意味。
「ありがとうございました」「どういたしまして」→「ありがとーね」「ええいね」→「ありがとーね」「いいえのんた」/のんたはyou are welcomeの意味です。
「今日は雨ですね」→「今日雨じゃけー」→「今日雨じゃのんた」/のんたは完結する言葉。
他にもあると思いますが、残念ながら「のんた」はすでに絶滅危惧種になっています。
まとめ
コロナやらぶちせんないこと起こりよーけどいね、周りのしろしいのに惑わされんとちゃんと対策しんさいね。元気に健康なほが分かりよったら山口県に遊びにいきんさいや。
アミューズメントやらはないけどっちゃ、ええところがよーけあるけえ、食べ物もふぐに限らんとうまいもんばっかりじゃけえ、一回いったらええっちゃ。山口県をよろしくっちゃ。
言葉の章は終わりじゃけど、第3話「観光」に続くけえ、読んでっちゃ。
と、いつでも山口弁で書いたり喋ったりできるのですが、
帰省した際は1秒かからず山口弁で話すので姉に「あんた、東京に行って20年も経つのに山口弁喋って、東京に友達おるそ?」と心配されますが大丈夫です。しかし自分の山口弁の日常は18歳の時に止まっているので古い山口弁なのかも知れませんが気にせず生きます。