ハードな二者択一の世界



男が好きなモノのひとつにAV機器やスレレオ機器、今はPCと言うハードと言われるモノがあるのでは無いでしょうか?
形が好きだったり、メーカーが好きだったり、性能が好きだったり、その理由は様々だとは思いますが、心を躍らせる機材であることは間違いないでしょう。

しかし!
好きだけで最後の最後までその機材を愛し続けることができないのは過去の歴史から学ばなければいけません。
二者択一の厳しい世界なのです。

弱者は去り強者が残る世界を思い出しながら書いてみます。

ビデオ

子供の頃、VHSとベータと言う2種類のビデオが一般的に家庭に浸透しました。
発売と同時に圧倒的な人気を誇ったのはベータでした。
ビデオ機材の大きさは各メーカーで様々でしたが、ビデオテープの大きさが違いました。
VHSテープの大きさに対しその8割くらいの大きさがベータデープです。
ベータテープの方がサイズは計らずとも見て分かる小ささです。
場所を取らない、必然的にビデオ機材の大きさが同じなら機能性は多くなり、そして何より画質が良い!と言う優れたベータテープでしたが、勝者はVHSテープ。
ベータは生産中止になり、VHSが世界を席巻する判定だったのです。

この疑惑の判定に多くのお父さんたちは納得ができなかったことでしょう。

カセットテープ

カセットテープが世に浸透したのは1970年後半から1990年前半。CDの登場は1983年に登場し一般的に認知されたのは1988年くらいだと思います。約20年間王者に君臨したカセットテープはこのCDの登場により落城していきます。
しかしその前に幻とも言えるポストカセットテープ「DAT」が登場したのです。
初登場は1987年。誰もがカセットテープよりも高音質を求めていた時です。DATの名前と機材が本州最西端の港町で育つ少年にまであっという間に辿り着く事実はその音質は素晴らしいが故の出来事ではないでしょうか。機材も小さく、音質も良い、テープスタイルを取りながらも初めてのデジタル音源可能テープ、しかし高価だったため自分は買えませんでしたがバイトできるようになったら買おうと決めた逸品でした。
が、1988年に登場したCDの勢いは凄まじく1900年代に突入するや否や世界基準となりました。
CDの登場が圧倒的だったため、DATは王者になることなくリングを去るのです。

光ディスク

記憶に新しいDVD対ブルーレイ。圧倒的な勝利を納めたDVDにも関わらず世界基準をブルーレイにされてしまいました。
ここでも疑惑の判定がお父さんたちの耳を苛立たせたことでしょう。

しかし!
この対決に反旗を翻(ひるがえ)したのが、世のお父さんにとって変わって若者たちでした。
「は?ブルーレイ?高けーじゃん、DVDで良いよ、うちDVDだし」と世界基準を真っ向否定し、ブルーレイのみで販売をしていた媒体へは「え?ブルーレイしかないの?、、、じゃ、いいや」と世界基準よりも自分基準を強く持つ若者の活躍によりDVDの販売媒体の方がブルーレイ媒体よりも圧倒的に多く発売されると言う結末となっていました。

疑惑の判定さえも覆した多くの若者の自分基準で初めて一般市民の我々が勝利を納めた歴史的な快挙だと思います。

カメラ時代到来

カメラはその昔、高級品でした。今は数万円もあればそこそこ良いカメラも変えますし、ヤフオクなどで良質な中古品も買えます。型落ち商品であればかなり安くも手に入る時代でしょう。
そんな中、一眼レフを安価に譲ってもらいましたが、結論は「大きい」「重い」「持った時の迫力が半端ない」と自分には不向きでした。
コンデジも譲ってもらい何度か使いました。自分にはコンデジが合ってるような気がします。

しかしここにもライバル登場。スマホです。今や高性能と言わざる負えないスマホカメラ。
全てが事足りるでしょう。

カメラvsスマホカメラの決着は少し先になるとは思いますが、今のところスマホカメラが世界を席巻していることでしょう。

ムービーカム

GoProが圧倒的なシェアを誇るようになるその少し前、自分が選んだアクションカムはIon air proと言うMotoGPやパリダカ、スキー競技などで多く使われているメーカーでした。
ハウジング無しで完全防水防塵、手ぶれ補正標準装備、360°カメラ補正(レンズの向きに関わらず標準録画できる)とかなりの優れもので、誰もがIon air proのようなアクションカムを待っていた!と思っていたら、世界が待っていたのはGo proでした。
機能では無く映像そのものを求める時代になっていました。のちにGo proにも様々な機能が付くのですが、当時は高画質の映像を追求したGo proに多くの人が手を伸ばしたのです。

言うまでもなく、アクションカムの世界はGo proを中心に動いているのです。

ジンバル

YouTubeに代表されるように今や「動画の時代」です。その話題の中心に立つのはジンバル。
他の通称でスタビライザーとも言います。同じモノを指します。
そのジンバル業界に圧倒的な風を吹かせたのは、中国メーカーです。
中国メーカーが電子機器のトップに躍り出ることが過去にあったかどうかは分かりませんが、今や中国メーカーを置いてジンバルやムービーカムを語ることは出来ないでしょう。
そして今までの変化がスローに感じるかの如く瞬く間に進化しています。未だ頂点は見えていないのではないでしょうか。
製品品質が問題視されるメイドバイチャイナですが、中国製のアクションカムやジンバルをここまで多くの人が賞賛しているのですから、不良品は考えにくいです。梱包や包装は人がやることでしょうから、それはもしかしてら国民性の違いがあるのかも知れません。

個人的には包装や梱包にお金を出している訳ではないから、その製品が正常な状態で届けばどこの製品であっても問題ないと思ってます。ストレスになる梱包や包装も製品代金の一部であるなら、その金額を引いて売って欲しいと思うタイプです。製品が正常に届けばそれでOKだと自分は思ってます。

どちらにしろ今、この瞬間に、中国製のジンバルを検討しないのは少々無理があると思うのです。

まとめ

この記事を書いた理由の一つにジンバル購入を悩んでいる気持ちを含ませてみました。
それは、少年時代我が家はベータでした、バイトが出来る年齢になったときにDATはもはや消滅寸前でした、一眼レフも経験としてはとても良い経験でしたがコンデジの方が自分には合ってる気がしていますがスマホカメラの性能に負けそうですし、アクションカムはもはや買い換えるしか活躍できない雰囲気を持っています。唯一、DVDだけが自分の選択の中で堂々と勝利を叫べた一品です。
負け続きのこんな自分が新しく機材を買おうとすると、それはかなりの臆病風に吹かれてしまいます。

しかしジンバルは今後何を撮る時でも必須アイテムとなるでしょう。
それを選ぶのに、負け癖の付いている自分にとってはかなりハードな二者択一の世界なのです。