塗装工程の癖


タイトルが分かりにくいのもそのはず、
なんと銘打って良いか自分でも分からないのが事実です。

どうしてもそうなってしまう現象を「癖」と言いますが、
塗装工程においてそんな現象が起こる場合があります。
理由は必ずあるのですが、その理由解明もしながら工程を進めなければいけません。

今回はDIY塗装のお話です。

必ずそうなってしまう現象のいくつかに、
白濁、色飛び、滲み、接着不良、などなどがあるのですが原因は必ずあります。
しかしそのターゲットに対し何度も対応策を講じてもそうなってしまう場合もあるのです。

その対応を書いてみます。
早速いきます。

現象
色々な現象に対し、原因は必ずあります。そのいくつかを書きます。

白濁 / 塗料の乾きが早すぎて湿気を内蔵してしまう。又は寒さが原因で塗料自体が白くなる。
色飛び / 湿気や寒さでの現象が主。又はその塗料の性能がターゲットに対し不適切。
滲み / 重ね塗りの際のトップコートがアンダーコートより強い性質を持つ。又は乾燥不良。
接着不良 / ターゲットに油膜または水分の付着。適切な性能の塗料では無い場合。

などなどが、主な原因です。
これらは塗装と言う作業の内容から後戻りできないことが多いので、
作業の中で、下地処理を重要視、気温の確認、塗料の選択、などが必要です。

それでも起こる現象
色々なチェックを終えても、それでも起こる場合もあります。
ここで慌てないことが大切です。

トラブルのその現状を最初の状態だと認識しそこから最初から工程をやるしかありません。
この場合、下地が出来上がっているのでトラブルの再発になることは稀です。

慌てず今までの時間を無駄にしないようにすることが重要となります。
その失敗を最初の状態だと考えることが大切です。

写真参考


上記の写真では緑と赤の部分が滲みを起こしています。
工程は、セルロースドブ漬け10回程度→赤と緑のラッカーを吹き付け→セルローススプレー
と、言う工程です。

原因となる塗料はセルローススプレーだと思いますが、
セルローススプレーの乾燥時間はわざと遅くなっているので、
ラッカー(緑や赤)を侵食するとは考えにくいです。

気温が原因とも考えられます。
ラッカーの性質は塗料としては最も強く、そして乾燥が最も早いと言われています。
しかし時期は12月、万が一にも成分の乾燥が完全では無かったかも知れません。
塗料表面の乾燥は問題になりません、正確には成分の完全乾燥が必要です。

もし成分の完全乾燥が成されていないとしたら、
そこにセルローススプレーを吹き付けると色飛びまたは滲みを起こすでしょう。

これが今回の原因と考えています。

対応
対応は、このまま工程を進めます。
次の工程はセルロースに10回程度ドブ漬けします。
そのドブ漬けが終わったら、改めてラッカー(緑と赤)を再塗装します。

その後にもドブ漬けの工程があるので、そこで改善されればOKです。

今回の滲みは失敗と言えば失敗ですが、下地が完成したと認識すれば
こんなにも完璧な下地はありません。
完了の時に塗膜が出来上がっていれば良いのです。

完了写真は近日に載せますので、その投稿をお楽しみに。

まとめ
対応できるトラブルと対応できないトラブルの2つが存在します。
対応できるトラブルはここに挙げた4つのトラブルです。

対応できないトラブルは下地が完全にイかれてしまった場合です。
塗装の作業は実は塗装自体は難しい作業では無いのです。
塗装をする前の段階が最も難しい作業なのです。

それを踏まえて、塗装作業を行えばトラブルも少なくなると思います。

仕上げ作業と言うのは本当に楽しいものです。
しかし仕上げ作業に最も重要なのは下地を作ることです。
「現象」の章に書いた原因のいくつかを覚えておくと参考になるでしょう。