[塗装部]塗料の種類1/2

久々、塗装部からの投稿です。

塗装は仕上げの中でも最も難しくそして楽しく、そして創造性に溢れています。
しかし、その解釈を間違えると今までの努力が失敗に終わると言うこともあります。

今回は塗料にスポットを当てて書いてみます。
DIYなどの参考にしてみてください。

早速いきます。

塗料
数えきれないほどの塗料の種類があります。
ラッカー、水性、ウレタン、エナメル、アクリル、カチオン、、、、などなど。
毎日新しい材料が登場するので、それらを全部理解するのは不可能です。
鉄には効果を発揮するけど木には効果を発揮しない、その逆も。
トップコートを塗らなければ効果を発揮しない、トップコートを塗ってはいけない。
などなど、その効果を期待するには理解が必要ですが
今回は希釈剤に注目して塗料の話を極めて簡単になりますが進めます。

希釈剤
有名なところではシンナーです。その他、水性塗料の場合、水も希釈剤と言います。
専用シンナーや専用希釈静水などもあるのですが、今回は専用シンナーには触れません。
塗料用シンナー、ラッカーシンナー、ウレタンシンナー、水、ボイル、この辺りを
話の中心にしていきます。

水性塗料イメージ


希釈剤
水。
ここで言う水性塗料は専用の希釈静水を用いることなく水道水で希釈する塗料を言います。
図解
接地面はなだらかな丸のイメージです。
接着面は極めて弱い接着になります。
しかしお互いに接着する機能は抜群なので水性塗料+水性塗料の相性は良いのです。

メリット
ほぼ何にでも塗れる。
デメリット /
擦り傷のようなダメージに塗膜が弱い。
下地との接着が弱い。この場合、下塗りの前にプライマーで解決できる。

まとめ
デメリットも存在しますが、今や水性塗料の時代です。
色鮮やかなものもありますし、接着力の強いものもすでにあります。
水性塗料を数多く使いこなせることが求めらえるでしょう。

合成樹脂塗料イメージ


希釈剤
塗料用シンナー。
ここで言う合成樹脂塗料は塗料用シンナーで希釈する塗料を言います。
塗料の名前にウレタンやシリコンと書いてあっても今回は合成樹脂塗料に含みます。

図解
下地にも下塗りにもギザギザの歯が立ちしっかり接着します。
しかしその反面、必ず下地を痛めることになります。

メリット
ほとんどの合成樹脂塗料は何にでも塗れます。
塗膜も強く接着も強いので劣化は遅くなります。
デメリット
乾きが遅い。仕上げ面が下地に左右される。仕上げの後に他の仕上げが出来ない。

まとめ
今は合成樹脂塗料を使うプロはほとんどいませんが、
仕上がりは刷毛で塗れる塗料の中では最も美しいのが合成樹脂塗料です。
塗料名にウレタンやシリコンと書いてあるもので塗料用シンナーで希釈しても
合成樹脂塗料の仕上がりには勝てないでしょう。

ラッカー塗料イメージ


希釈剤
ラッカーシンナー。
ホームセンターやプラカラー などで使う缶スプレーなどがこれです。

図解 /
下地にしろ下塗りにしろ相手を溶かして接着するイメージです。
仕上げ面はその上にラッカーを塗っていないので平らな状態です。

メリット
塗膜最強。艶のある塗料では艶最輝。
材料が安価。缶スプレーであれば安価に手にはいる。
デメリット
臭い。1行程全てに完全な乾燥が必要。紫外線に弱い。劣化すると塗膜がかなり弱い。
缶スプレーで無い場合、コンプレッサーが必要。

まとめ
コンプレッサーが必要な場合でなくても十分な換気が必要です。
DIYで試みる場合は缶スプレーで様子をみることをおすすめします。

ウレタン塗料イメージ


希釈剤
ウレタンシンナー。
少し前の車のカラーリングや高級家具に使われていたあれです。

図解
ウレタンの最も優れているのは塗料自体に高い接着能力を持っていると言うことです。
仕上げ、下塗り、下地の間の薄緑と薄青がそれに当たります。
多くは下塗り(中塗り)に高い接着能力があるので必ず仕上げ(トップコート)が必要となります。

メリット /
接着能力最強。傷に強い。柔軟性がある。紫外線に強い。
デメリット /
臭い。打撃や擦りなどのダメージに弱い。熱に弱い。
ほととんどが二液なので使いづらい。希釈率が難しい。材料が高い。

まとめ
ウレタン塗料はほとんどの場合、DIYでは登場しないと思いますが、
コンプレッサーを持っている方なら練習次第で極上の仕上がりが求められるでしょう。
その際はラッカー塗料同様に十分な換気をしてください。

ステイン塗料イメージ


希釈剤 /
水または塗料用シンナー。
オイルフィニッシュと銘打った塗料は含みません。
ステインを施工した後にトップコートをかけると言う前提です。
家具などの木製品がこげ茶や赤茶になっているアレです。

図解 /
ステインはその意味に「汚れ」と言う意味を含んでます。
多くのステイン塗料は下地に大なり小なり染み込ませることが重要です。
下塗りと仕上げがなるべく下地まで届くように塗るのがコツです。
相反するかも知れませんが厚塗りではなく極めて薄塗りで行います。

メリット
下地の模様などを活かせる。テクニックがいらない。
デメリット /
下地との相性が仕上がりを左右する。ラワン板に青いステインを塗っても赤くなる様。
色作りが難しい。水に弱い。紫外線に弱い。

オイルフィニッシュ
おまけでオイルフィニッシュとステインの違いを書きます。
基本的にはオイルフィニッシュはトップコート不要、ステインはトップコートが必要。
オイルフィニッシュはバルコニーなどのウッドデッキなどがそれです。
オイルフィニッシュとステインの併用は出来ません。
水に弱く紫外線に弱いのは両者同じです。

まとめ /
ステイン塗料を施工した場合、必ずトップコートを塗布しましょう。
トップコートはウレタンクリア、合成樹脂クリアがオススメです。
中でも合成樹脂クリアはクリア(透明)塗料の中でも塗膜最強です。
しかし、完全なる透明が無いのがたまに傷でもあります。
DIYの場合のアドバイスとしては、失敗は味ではありません、失敗です。
自分の求めるステインカラーを追求できた後に味を言い出せばもっと楽しくなるでしょう。

第1話のまとめ
今回はわりと有名な塗料5つを挙げてみました。

第2話では少々マニアックな内容で書いてみます。
プロも素人も勘違いしやすい箇所もいくつか書いてみます。

第2話へ続く。