本能 / 報酬→称賛→名誉


自粛期間が過ぎさっていることを願っていますが、
それでもダメージは残っていると思います。

ダメージを他人のせいにしがちですが、その気持ちを少々クールダウンさせて、
人と人が上手に付き合うために、今回は見落としがちな本能から紐解きたいと思います。
それが少しでも役に立てれば嬉しいです。

早速いきます。

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本能
人の持つ本能はいくつもあります。
見落としがちなものが「報酬→称賛→名誉」です。

人は努力に見合った報酬を欲しがりその努力と報酬に対する称賛を得たがり、
そして、称賛を機に名誉に手を伸ばしたがるそうです。
報酬→称賛→名誉、の順番で、そのいずれも「もっと!もっと!」となるようです。
これらは良い悪いではなく、そう言う本能パターンがあると言うお話です。

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報酬
報酬の金額の大小は関係ありません。
基本的にはどんな仕事でも努力に見合った報酬しか手に出来ません。
しかし誤解が生まれ合致しない場面もあります。

例え1)
私が会社に入って売り上げが上がっているのに私の給料は3年間18万円/月のまんま!
[解説]
似たようなものも含めるとあるある話では無いでしょうか?
これは経営側と従業員側の意見の相違から生まれることが多いでしょう。
従業員は会社全体の収支を知りません。
しかし、経営側は売り上げが上がった事実を隠せません。
18万円/月が適切な給料であることを収支から説明する会社は少ないでしょうし、
説明されても従業員は分からないことが多いでしょう。
この場合、18,1万円にでも昇給させればある種の納得が得られることは多いと思います。

例え2)
ミサキが昔参加していたアムウェイの詐欺グループのアップラインに言われた一幕。
「(イカサマをやって)ミサキがDDになればミサキのグループからSPやDDを目指す人が
出てくる!だから(イカサマで)DDになろう!」
[解説]
自分はとても不安で不満でした。結果的にその不安と不満は当たるのですが、
この場合、不確定な未来への希望が取引材料になっています。それが間違いでしょう。
この場合、アップラインは「イカサマに付き合ってくれたら50万円渡す!」
と確定した価値を渡す約束をするべきだったのでしょう。
アムウェイビジネスでのイカサマに付き合うのなら50万円は安すぎると思いますが、
良くも悪くもお互いにある種の納得の結果を得るには
希望と言った不確定な価値ではダメなのです。

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称賛
人は大なり小なり褒められたいものです。
ここでは報酬に対する称賛を意味するのですが、報酬の金額自体はあまり関係ありません。
自分の努力=報酬と言う式が成り立てば称賛を得たくなるようです。

例え3)
店構えは小さくも連日長蛇の列の小さな町の小さなラーメン屋さん。
お客さんは帰りに「美味しかった!また来ます」と言ってくれます。
中には「チェーン展開すれば良いのに!絶対にウケるよ!」と言うこともしばしば。
[解説]
飲食店にとって「美味しかった」は最高の称賛です。
美味しいラーメンを食べた後に無言で店を出るお客ばかりだと満足は不十分になります。
これは説明要らずで分かりやすいところでしょう。

例え4)
SNSで言えば「いいね」の数、YouTubeで言えば登録者数。
登録者数100万人突破!みなさん、ありがとうございます!
[解説]
自分の指標となると同時に人気の確定が予想できます。
100万人を超えるとなると強固な自信にもなり更なるやり甲斐も出てきます。
実際の内容は目には見えませんが、数字として現れた称賛でしょう。

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名誉
なかなか難しい事柄ですが、これも大小は関係ありません。
町の有名人とも少し違う要素が多く含まれます。

例え5)
パートのAさんは3年間無遅刻無欠勤をしました!これに対し会社から表彰状を送ります!
[解説]
年数もあまり関係ないのですが、重要なのは「会社から」と言う部分です。
もしかしたら会社にとってはあまりに小さい名誉授与かも知れませんが、
Aさんにとっては人生であるか無いかの大事件です。
その根拠は、その会社のパートで何人の方が会社から表彰されたのか?と言うところに
関係してきます。もし初めての表彰や10年ぶりの表彰であれば嬉しい大事件です。

例え6)
次のニュースです。世界で有名な陶芸家Bさんにその功績を称え国民名誉賞が授与されました。
Bさんはアメリカやフランスなどで行われた個展で成功を収め、
いくつもの発展途上国の村にその作品を寄付し陶芸教室を国公認で行ったこともあります。
[解説]
このパターンはその凄さが伝わりにくいパターンです。
ほとんどの場合日本国民は「え?誰?、、、知らん!」となるパターンです。
しかし、世界からの報酬や称賛は完全に手に入れている凄すぎて分からないパターンです。

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報酬→称賛→名誉では無いパターン
執筆活動2年目の処女作の「XXXXX」が芥川賞金賞を受賞したCさん。
これは順番が逆になります。名誉→称賛→報酬となり、これからに期待します。

今年の祭りの神輿の1番槍はDさんしかいない!
全体像は書きませんが報酬に対する称賛であれば良いパターンです。
しかし神事に対することへの名誉は付きにくいものです。
名誉が欲しければ神になるしかありません。

総理大臣に任命されたEさんです!
政治家パターンは思惑が混雑しすぎていて良いも悪いもないでしょう。
報酬は初めから持っている、称賛は子供のときからある、名誉は家徳と共に!
では本能もお困りの様子です。

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まとめ
報酬、称賛、名誉、の3つを求める本能が人にはあるのが
なんとなく理解できたのでは無いでしょうか。
そして、人は人に報酬称賛名誉を与えたがるのも同時に起こります。
なので「金のためにやってんじゃねー」や称賛なんかいらねー」
「名誉なんかクソ喰らえ!」など、それは本能の部分で通用しないようです。

この本能を知っていれば自分がどう言う状態なのか?も判断しやすいでしょう。
1番初めに手に入れなければいけないのが「努力に見合った報酬」です。
そこをクリアせずに次へ進むのは危険です。
自粛でのダメージを和らげるために危険を犯して進む意味はありません。

自分の立ち位置と相手の立ち位置など様々な角度からの答えを持ちながら、
上手に進んでいくのが良いでしょう。

上手に進んめば、ここで書いた3つの事柄も薄くなりかも知れませんし、
そんなものよりももっと大切なものさえ見えてくるかも知れませんね。