[ハンドメイドルアー]2022年版 初心者向け浮力計算 2/3

前回の続きです。

第1話では浮力の前に考察したいこと、
第2話では計算表のA〜Hまでを解説、
第3話では計算表のI〜Pまでを解説付きで投稿します。


早速第2話計算表のA〜Hを解説します。
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浮力計算表
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この計算表は私ミサキの使っているものをそのまま投稿しています。
ご自由にプリントアウトしたり独自の計算表に加えて役立てて下さい。

今回は55mmミノーを作ってみます。55-Aと55-Bの2つ。
55-A#は55-Aと同じですが計算表項目Gからの参考で載せました。
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A 体積
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加工前の材料の体積を求めます。この時のコツは55ミノーの完成したサイズになるべく近い形の立方体で切り出すことです。立方体の方が体積が計算しやすいです。
cm(センチメートル)で計算します。
・55-Aは8.604cm3
・55-Bは10.752cm3。
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B 加工前の重さ
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Aで切り出した材料の重さを測ります。
・55-Aは1.78g
・55-Bは1.73g
ここで勘の良い方はお気付きだと思いますが、素材の個体または切り取った箇所によって体積と重さは必ずしも比例しないのです。55-Bの方が体積は多く重さは軽いのです。
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C 密度計算
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B÷Aで密度が出ます。
・55-Aは0.220
・55-Bは0.160
加工前の材料の数値はここまでです。次のDからは色々登場するので確認しながら進んでください。
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D 加工後の重さ
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Aで切り出した材料を55ミノーの形に切り出します。
ここで出来た形が狙うツアーの形になるので慎重に削り出しましょう。難易度は高いですが狙う形のルアーよりも0.1mm〜0.3mm程度痩せた形にしておくと狙ったちょうど狙った形になります。この部分は何度かの経験が必要かも知れません。
・55-Aは0.72g
・55-Bは0.70g
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E 浮力
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D÷Cで浮力が出ます。
・55-Aは3.272
・55-Bは4.375
数字のお話ですが数字が小さい方が水に浮いやすいとなりこの場合では55-Aの方が浮力は高いとなります。
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F 関連パーツ重さ
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ルアーアイ、フック、リップ、スプリットリング、アイやアイシール、アルミ、サルカン使用想定の場合はサルカンの重さも、そのルアーに使用する全てのパーツの重さを測ります。
・55-Aのパーツの総重量は0.60g
・55-Bのパーツの総重量は0.57g
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G 総重量
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このGが第一関門になります。D+F+( )の計算式の答えを求めるのですが、
この( )が問題です。
ここにはパテ、塗料、セルロースセメント、などなど測りようのない数値が入ります。
平均値の値をミサキ流ではありますが参考数字として、、、、、
・100mmを超えるルアーは3〜5
・60〜70〜90mm付近のルアーは2〜2.5
・60mm以下のルアーは1〜2
を入れると最終的な誤差が少なくなる経験があります。

本当の本当に初めて作る場合はデータが欲しいので( )の中は0(ゼロ)でやってみるのもコツです。
ここから55-A#が登場しますがこの55-A#は空想の進行になるので最終的な項目Pまで行って初めて意味が分かります。55-A#の項目Gでは( )に0(ゼロ)を入れて進みます。
・55-Aの( )には1.5を入れD+F+1.5=2.82g
・55-A#の( )には0を入れD+F+0=1.32g
・55-Bの( )には1.5を入れD+F+1.5=2.77g
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H ウエイトMAX
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E-Gでウエイトを決めます。このウエイトがフローティング、サスペンド、シンキングの要素となります。ウエイトは後から変更もできるのでここでは何gまでなら浮いているのか?と言うフローティングの数値を求めます。
・55-Aは0.452gまでなら浮くと予想
・55-A#は1.952gまでなら浮くと予想
・55-Bは1.605Gまでなら浮くと予想
予想と言う書き方ですが、これは項目Gの( )の数字の正解が分からないのとその材料自体の個体によって浮力の違いが出るため「予想」としています。
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まとめ
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第2話では浮力計算表のA〜Hまでを解説しました。
今回(今年)は解説も含めながら初心者向けハンドメイドルアー浮力計算にしているので少々話が長くなるため全3話に分けています。
第3話では計算表のI〜Pまでの解説でフィニッシュです。