投稿

11月, 2022の投稿を表示しています

[ノベル]ライダーズオペレーション/ep3/リスキーホスピタル

イメージ
======ep3/リスキーホスピタル ====== 「はじめまして、神楽本さん。整形外科の小田祐太郎です。どうしました?」 翌日、神楽本が来た東京の病院は家から歩いても20分にある慈永体大学病院だった。紹介状無しで初診を受け入れてくれる大学病院は少ないが慈永体大学病院は紹介状無しで診察をしてくれる病院だ。そもそも大学病院は臨床と結果を繰り返し積み重ね医療発展のためにある施設だ。臨床と結果を積み重ねるには患者が必要なのは言うまでも無いが、患者は病院経営にとってはお客さまであると共に新たな大学病院としての臨床を積み重ねる存在だ。その逆に大学病院での医療ミスは絶対に許されない。医療行為の充実は当然だが町医者や私営病院とは根本の目的が違うので失敗する医師は大学病院にはいらないのだ。成功してこその臨床の結果と済み重ねになると定義つけられている。しかし神楽本はそんなことはどうでも良くて近所と言うことが最大の魅力なのだ。 「はい。昨日、バイクで事故りまして、、、、高崎中央病院から、、、」 「えーっと、今日は歩いてと言うかご自宅から?紹介状は無し、、、では、、、、、レントゲンからですね」 小田は神楽本よりだいぶ若い医者だ。少しふくよかな身体付きで身長は高く髪の毛は軽く茶色に染まっている。そんな容姿よりも気になったのは挨拶の他は神楽本の方を一度も見ないでカルテとモニターしか見ないのが気になった。 「じゃ、、これ持ってレントゲンに、、、、それが終わったら、MRIに行ってください」 「、、、、、はぁ、、、」 診察室を出たのは良いがレントゲンの部屋がどこにあるかが分からない。エントランスの受付で聞くとレントゲンは2階だと言う。 「案内しましょうか?」 「いえ、大丈夫です。エレベーターとかありますか?」 「あ、エレベーターは、真ん中のエレベーターで上がって出たら右側の直ぐの廊下です」 「ありがとうございます」 エレベーターを出たら目の前に「レントゲンは右」とデカデカと書いてあったのですぐに分かった。 受付表を出すとすぐに呼ばれた。 「神楽本さーん、、、」 「は、はい、、、」 部屋に入りながら注意事項と確認を放射線科医の女性がシステマチックに始めた。 「えーっと右肩ですね、、、お名前と生年月日を言ってください」 「神楽本 優、、、昭和47年、、、」 「はい、、、じゃあ、あ、洋服は脱がないでい

[バイク]予定通りにいきゃしない

イメージ
毎週月曜日はバイクのお話ですが、今回は日記的投稿です。 私ミサキはHONDA GROM125を持っています。 購入は確か今年の2月。 GROMミサキ号のインプレはこちら→ YouTubeミサキトモユキ グロム購入には色々と目標がありまして、 1)通勤 2)コース走行 今回はこの2つの お話。 ========= 1)通勤 ========= 何もかもが高値になり、報酬は横ばい、仕事量は減っていく、、、、どんなジャンルに所属していてもキツイ時代に突入していくことを薄く予見していました。 2013年からこのキツイ時代への序章は始まっていたと思いますが未来への対策の1つとして通勤時の経費削減を目標にしたのは2020年あたり。ミニバイクで通勤することを思い付きそれから約1年グロム貯金を始めグロムは現金で買いました。 そのお話はこちら→ 「お金の話番外編 グロム購入」 購入して良かったと思ってます。 交通費削減に大いに役に立っています。 ========= 2)コース走行 ========= せっかくミニバイク(グロム)を買ったのだから当然のように欲は出ます。 コース走行を遊びの主戦場に少しづつ少しづつシフトしていくことで年寄りになっても遊び倒せると淡い期待を持ちながらコース走行を目論みました。 購入後序盤にあっという間に1000kmを走り切りグロムの感じをつかみながら楽しめました。 夏にはコースデビューさせたかったのですが、良いタイミングが無く夏が終わりました。 秋は仕事が真冬のように凍てつき休日ばかりの毎日。時間はありましたがその状況と気分ではコースに行くほどのテンションは上がりません。 そして初冬、、、、人は思った通りに現実を作る!と言うことを思い出し、仕事が真冬だろうが何だろうがとにかく一回コースに行くことを決断しました。 が、しかし、、、まさかの前日にオイル漏れが発生。私ミサキ、すごい実力の持ち主です。 と最近までの約1年を振り返るとこんな感じ。 良い感じでしょ!さすがでしょ!コースになんやかんやで行けないなんて最高でしょ! 気分を入れ替えたのは最近。 今はタイミングを逃さずにいつでも行く準備は出来ています。 何もかもが高値になり、報酬は横ばい、仕事は減っていく、、、、だから何だ? と思ってます。 やらずに死ねるか!たっぷり遊んでこの人生の端から端までビッチリ使い切

[お金の話2022年]第22話 普通になれば良いだけ

イメージ
毎週第二第四金曜日はお金の話です。 私ミサキが毎月毎月繰り返される月末ピンチを約2年で脱出した実話を基にそれを1年でまとめて書いています。 いよいよこの物語も今回を合わせてラスト3回になりました。 私ミサキの2年を1年でまとめているので少々駆け足ではありましたが成果はあったでしょうか?もし成果が出てない場合は第1話から何度でもやり直しましょう。 第1話がこの1年の物語の50%以上を占めています。 第1話→ 自分を知る 今回はラスト3回記念してと言いますか、失敗しやすい、、、失敗というと何度も繰り返してOKなので大袈裟ですが躓(つまず)きやすい事柄を書いてみます。 普通にやってりゃ普通に、普通じゃなけりゃ普通じゃない、と言うシンプルなお話です。 躓(つまず)かないでスムーズな方が良いに決まっているので書き留めておきます。 これは私ミサキが2年の途中で感じたことです。 当たり前すぎて読み応えは無いかも知れませんが何となく心に留めておきましょう。 以前書いた 「第10話まさか、、やってないよな」 に関連つけたお話になります。 ======== 博打 ======== 躓きやすい事柄ナンバー1が博打です。パチンコ競馬競輪、、、、挙げればキリなく楽しいことばかりでしょう。しかし一攫千金はこの世にはありません。 博打が普通だと思っているなら、それは間違いです。博打は普通のことではありません。 貴方が胴元なら博打をみなさんにお勧めしましょう。しかし、胴元で無い場合は博打とは一切の手を切りましょう。博打と手を切った状態が普通です。 ======== 宝くじ ======== それでも博打をやりたい方は宝くじをやりましょう。成功哲学には博打や宝くじに頼って成功した人はいないとありますが、この物語は経済的成功を目指すのではなく月末ピンチを脱出する物語です。宝くじをお勧めする理由は当たり券の換金率が最も良いと言うだけの理由です。 この物語で書いているように収入が月末にゼロになる方は宝くじもNGです。そして少しは楽になった成果がある方でも預金の5%程度の購入にしましょう。1万円預金ができるようになったら500円だけです。それ以上の購入はNGです。 しかし基本的には博打はやめるべきなので「どうしても博打がしたいのなら」という条件付きなのをお忘れなく。 ======== 証券取引 ======

[ノベル]ライダーズオペレーション/ep2/サンキュー高崎

イメージ
===ep2/サンキュー高崎 === 「はい、ではお願いします」 救急隊員が電話で確認しながら運転手に告げた。 「高崎、高崎中央病院に!、、、神楽本さん、高崎中央病院で良いですね?」 「え?、、、、あ、はい」 「患者の希望で有れば変更出来ますが?」 「いや、俺、東京の人間なので、、、高崎と言われても、、、」 「じゃあ、OKですね」 「あ、、、、はい」 救急隊員が再度電話を取り高崎中央病院のスタッフと会話を始めた。 「ええ、鎖骨は完全に骨折、右足指骨は不明、脱臼の可能性もあります、肋骨は正常だと思われます、肺胞は無事、呼吸は正常、はい、あと40分で到着予定」 そんなストレッチャーに横になりながら聴いていると眠くなって来た。 「、、、、、zzzzzzzz、、、」 「、、、寝るな!寝たら死ぬぞ!」 「、、、、!」 「寝たら死ぬ、、、死にませんけど、貴方、救急搬送中なので、緊迫感を持って、もっと鬼気迫る顔を!」 「え?、、、あ、はい、、、」 「そう、その、今にもヤバいぞ!って顔!それが救急搬送!」 「、、、、、、」 道が空いていたのか高崎中央病院まで30分くらいで到着した。 「降ろします」 ストレッチャーが降ろされ救急入口から搬送がされた。ナースが出迎え動線を支持した。 「こっちです、真っ直ぐ行って小児科に」 「はい!」 「、、、、、小児科?」 神楽本が小児科に運ばれることへの不思議を感じるのは当然かも知れないが今日は日曜日。病院は稼働していない。小児科に着くと病院スタッフと救急退院で書類と患者の状況の確認が行われ診察ベットに横になった神楽本はただ待つしかないことだけが分かった。 「どうも、どうも、、、あ!」 「どうもお世話になってます」 医師が救急隊員に挨拶をした。顔見知りなのだろう。 「えーっと、、この前は、熱中症で市内の独身男性、、、いや、交通事故の女性、、」 「はい、その節はお世話になりました」 「どちらも搬送がスピーディーで患者も助かりました」 「いえ、坂谷先生は名医ですから心配していません」 「あなたの完璧な処理とこの病院を選ばれるセンス!その全てにブラボー!」 「ありがとうございます、回復されるのが救急隊員の喜びです」 「素敵な考え方だ」 「はい」 そう言うと救急隊員は小児科の入口でお辞儀をした。神楽本と目が合うと気のせいかも知れないがウインクをしたように感じ